カナダ旅行記 day 1

前置きから初日

事の発端は今年の2月か3月ぐらい。なんかこう、最近は色々落ち着いてきて、余裕も出てきたんだけど、逆に言うといろんなことがルーチンワークみたいになってしまって、なんかおもしろいことをやりたいなと思っていた。そんなときに、近況報告で友達と話していたときに、「そろそろ海外にまた行きたいんだよね」っていう話をした。丁度その友達も海外に行きたかったということで、じゃあいっちょ計画するかということになった。

海外旅行というのは、おいそれとだれでも誘えるかというと、色々気を遣ってしまうのでなかなか誘えない。日数が多くなるというのもあるし、ものすごい金もかかる。その点、今回は二人とも乗り気であるところから話が始まったので、とてもうまく進んだ。

海外に行くならどこがいいかということで、私が「カナダにしよう」と言った。これは、かんぜんになんとなく。でも、じゃあそれでいこうということになった。

本当は5月に行く予定だったんだけれども、明らかに飛行機の料金が上がりそうだとか、友達がパスポートを更新してなかったわwwwてへぺろwwwwwwとかなっていたので、9月に延期することになった。それで、なんだかんだいって、もう9月になった。そして、なんだかんだ言って、今は9月17日の朝。バンクーバーにある築100年らしいホテルの1室でこれを書いている。

毎回、海外に行ったときには旅行記を書くことにしている。旅行記を書くのはCSUNの時以来。でも、CSUNのときは途中で力尽きて書くのをやめちゃっている。今回は大丈夫と信じたい。

Day 1: 2023/09/16

午前9時前、でかいスーツケースとでかいバックパックを持って、家を出発した。今回はいろんな気温の場所に滞在する予定があるので荷物が多く、今まで使っていた中ぐらいサイズのスーツケースだと入りきらないということがわかった。なので、大きいサイズのスーツケースを新たに買っていた。ちなみにこれはアマゾンタイムセールで半額だった。それはいいとして、とにかくスーツケースがでかいというか、そもそもスーツケースを持って外に出るのが4年ぶりとかだったので、操縦している途中に自分がまっすぐ歩けなくなって道を間違えたりした。家出て結構すぐあっりーとかいってたり、スーツケースが引っかかってうおーとかやっびーとかいってた。先が思いやられる。

午前11時前、成田空港駅に到着した。ここで、今回の旅に同行してくれるCくんを待つ。表記方法はなんでもいいのだが、人物Xだとイーロン・マスクに怒られそうだし、Aだとありふれすぎていてつまらないし、Bだとお星様の引き立て役になってしまうので、Cくんにしようと思う。ほぼ時間通りに到着して、ここからいよいよ旅の始まりである。

まずは、一応なにかあったときのために、現地の現金を手に入れておこうと思う。私は現金持ってない、というか財布を持ってないことすらある電子マネー人間、じゃない、猫なので、だいたいはカードとかで済ませようと思っているんだけど、まあいろんな理由で現金が必要になることはあるじゃないですか?そのための保険というやつである。あらかじめコンビニで両替する分だけの日本円を引き出しておいて、残りは全部家に置いてきた。そしたら、あと37円出せば切りのいい金額になるけどって言われちゃった。しょうがないからCくんにのこりの37円を出してもらった。 ここで驚いたんだけど、カナダドルには点字っぽい印が付いていて、触って分かるようになってた。5ドル札と10ドル札で両替してもらったんだけど、付いている点の数が違う作りになってた。日本円にも一応触って分かるように凹凸があるらしいが、あれをその場で間違いなく、十分な速度と信頼性で識別するのは結構難しいので、これぐらい分かりやすければいいのにと思った。

その後、昼ご飯をごえもんで食べた。ちなみに、先週友達に「金曜日が最後の日本食になるかもしれないから」とか不吉なことを言われていて、金曜日は天ぷらを食べていた。どうでもいいですね。

飛行機の搭乗手続きは、慣れたものである。特に予約の段階ではお願いしていなかったんだけど、聞かれたので途中から優先搭乗にしてもらった。混み合う前に搭乗して荷物を落ち着けられるので、乗せてくれるならお言葉に甘えたほうがオトクというやつである。

今回は、成田空港からロサンゼルス国際空港(LAX)に飛んだ後、飛行機をもう1つ乗り継いでバンクーバー国際空港を目指すルート。直通もあるにはあるのだが、予約しようとしたらあほ高くて、LAXを経由したらうん万円安くなるとかいうので、ちょっと大変かもしれないけどコストを下げることにしたといういきさつがある。

昼ご飯を食べた後Docomoのネットワークから、飛行機を待っている間に空港のフリーWi-Fiから、それぞれ、LAX->バンクーバー国際空港(YVR)の飛行機のオンラインチェックイン手続きをしようとしたのだが、まさかのhttp 403ではじかれた。「You must check in online or you’ll be charged additional $25 per person」とか書いているくせに、それをやろうとしたら403とか、草しか生えない。草しか生えないけど、これでのりつぎできなかったらどうしようと思って、文句を言うための脳内シミュレーションを人知れずやっていた。

午後2時40分、私たちを乗せた飛行機は、約5分遅れでLAXに向けて離陸した。毎回思うけど、飛行機っていうのはやべえ乗り物だ。こんな巨大な構造物が空を飛ぶだけでもやべえのに、安定飛行中はほとんど揺れることもないのだから、やばみがやばいというやつである。

さて、これまでの旅行記を読んだことがあるというコアなファンのみなさんにはおなじみかもしれないが、私は飛行機の中で睡眠を取ることができない!!!これは一大事である。今回も、ぶっちゃけそれだけを心配していた。ただ、じつは一緒に行くCくんも飛行機の中で寝られない人なので、今回は現地到着後からその次の日までをまるまるノープランにしてある。これで、付いてから好きなだけ寝て過ごしてもいいし、体力に余裕があればどっかに行ってもいいという究極の自由度を実現しているのである!!!だから、今回は、飛行機の中で一睡もできなかったうえにそのあとディズニーに直行することになって時速90キロでぶっ飛ばされたりしないのである!!!!!!!これだけで安心感が生まれて、心の余裕もできるということで、これまでの旅行の中では一番心配レベル自体は少なく済んでいた。

いつも、飛行機に乗っていると、英語 or 日本語をしゃべるおねえさんが話しかけてきて、お菓子をくれたりとかお水をくれたりとかするのだが、今回は格安航空だったのであんまりそういうことはなかった。ただ、機内Wi-Fiがあって、これに接続するといろんなサービスにアクセスできるようになっていた。

まずは、機内販売の注文をすることができる。飲み物とか食べ物とかお土産品をポチポチして、カード番号とかを入力すると、おねえさんが持って来てくれる。でも、私がカード番号を入力している途中に機内販売が一時中断になったせいで、そのままセッションの有効期限が切れて注文が最初からになった。もうええわと思ったので結局なにも注文しなかった。ついでに、ちょっとだけVoiceover使用時のスクロールがおかしかったので微妙に使いづらかった。

次に、映画を観ることができる。でも、洋画のみ。字幕もあったらしいんだけど、Cくんが字幕で映画を観ようとしたら、言語設定が日本語なのに中国語の字幕が出てきて、日本語に変更できなかったらしい。うける。

Spotifyというメニューもあって、どうやら音楽が聴けるらしい。でも、私はやってない。

これ、面白かったのは、機内Wi-Fiに接続した時に、インターネットに出ている様子はなかったということ。たぶん、機内に独自のネットワークが構築されてて、映画とか音楽とかも、あらかじめ用意してあるものを機内からローカルネットワーク越しに配信するみたいなシステムになっていそうだった。

LAXまでの所要時間は約9時間。以前行ったときはもうちょっとかかった気がしなくもないんだけど、気のせいかもしれないし、短縮されたのかもしれない。そのあいだは、Kindleであらかじめ買ってダウンロードしておいた本を読んで過ごした。でも、6冊買っていたんだけど、機内で3冊読み終わったので、帰りまでにもっと買い足しておかないとだめかもしれない。まぁ、そんなに早くよみおわるということは、それほど集中して聞いているわけでもないということなので、それはそれであれなんですけどね。

途中で間食で出てきたカツサンドは、まあ普通だった。箱に入っているんだけど、箱の1/4ぐらいが、丁度あと1個カツサンド入るでしょっていうぐらいきれいに空いていて、ここにあと1個入れてくれればええやんって思った。まぁ、お金をケチっているのは私の方だから、しょうがないんですけどね!

飛行機は順調に飛び、定刻通りにLAXに到着した。この時点で日本時間0時。さて、ここからである!

403、どうすんねん!おらー!!!このエラー画面を見てもお前は俺たちに25ドルずつ払わせるのか?俺らが、”おまえらのシステムのバグ”のせいで50ドル払うという合理的な理由はなにかあるのかね?アーン???こうやっているあいだに、”おまえらのシステムのバグ”のせいで俺らが飛行機に乗れなかったらどうするつもりなのかな?オーン???

とか思っていたら、LAXのフリーWi-Fiからやったらあっさりチェックインできちゃってなにも問題なかった。まぁ、Voiceoverで使えなかったんだけどね。ついでに、なんで日本の開戦からオンラインチェックインさせてくれないんだろうね。日本差別?さすがにそれをごねている時間はなかった。なんせ、乗り継ぎ時間が2時間しかなかったから。

で、なんとか2時間で乗り継ぎできたんだけど、もし私が白杖持ちで色々優先されていなかったら乗り継ぎに間に合ってなかったと思う。飛行機を乗り継ぐだけであっても、一度アメリカへの入国手続きをしなければいけなかったりするので、なにかと時間を取られる。しかも、普通なら、ここで行列で待ち状態になる。白杖を持っていると別の窓口での案内に名ってシュッといけるので間に合ったものの、海外のトランジットで2時間は一種のエクストリームスポーツだからやめた方がいいと思った。ちなみに、私はこの4日ぐらい前まで、入国手続きが挟まれることを知っていながら、ESTAの渡航申請をしてなかった。完全に忘れてた。あぶねえあぶねえ。

乗り継ぎの手続き中は、というか、日本の外にいる間はずっとなんだけど、我々は協力関係にある。私はこんな広い場所一人で歩けないし、回りに何があるかぜんぜんわからないから、Cくんの視力を借りる。C君は、英語を読めるけど聞き取れないし話せないから、私の言語力を借りる。素晴らしいフォーメーションである。

大学時代は英語をよく使っていたので大丈夫だったんだけど、本業では英語を使わないので、久しぶりに「いきなり英語で話しかけられる世界」に来て、まだちょっと慣れない。英語が聞こえたら、1回ちょっと考えて、日本語に戻して、それをちょっと考えてからじゃないと返答を返せないので、なんかこうプロキシをいくつか経由している感じでタイムラグがある。しばらくは戻らないと思う。

LAXからYVRまでは、2時間18分飛べば付くらしい。ちょっとずつ語尾を上げていきながら、全部の内容を一息で話しきって”thank you”を形式的に付けてブツッと放送を切る系の英語が来た。無理。ちょっとなにいってるかわかんない。いや、雰囲気でなにいってるかはわかるんだけどね?書き起こせと言われると書き起こせないというか。

2時間後、現地時間13時40分、我々はついにバンクーバーの地に降り立った。Docomoの海外ローミングをオンにすると、途端にネットがつながった。素晴らしい時代である。

飛行機で、たぶん15分ぐらいは休めたと思うんだけど、まああまり回復はしていない。でも、もうちょっと。ホテルに到着すれば、あとは自由だ。

空港から電車で”Waterfront”駅に向かう。この駅は、いろんな路線が接続されている中心部の駅で、我々の拠点となる。まぁ、バンクーバーは面積がそれほど広いわけじゃないので、真ん中当たりにいればだいたいどこでも行けるのである。

電車は、自動解説機で、タッチ決済対応のクレジットカードをタッチすれば乗車できるようになっていた。電車のほかにも、大半のお店でタッチ決済が使えるようになっているようで、カードを差し込んで暗証番号を入力しなくても一瞬で決済できる。しかも、私が愛用しているソニー銀行のデビットカードは、カードが使われた瞬間にメールで日本円換算の金額が通知されるので、とても便利。ちなみに、Cくんのカードはちょっと古かったので、タッチ決済に対応していなくて、手動で乗車券を買っていた。

ホテルは、めっちゃ古いホテルだった。超絶に狭くて急な階段がある。しかも、その途中にドアがある。スーツケースを持ち上げないといけなくて超しんどかった。

これは完全に我々のミスなんだけど、ホテルを予約するのが遅すぎた。1ヶ月前では手遅れらしい。お手頃ホテルは大半が予約されてしまっていて、一泊5万とか8万とかのわけわかんねえホテルがいっぱい出てくるみたいな状態だった。その中で何とか頑張って、5泊で1000 CADぐらいのホテルを見つけて予約したんだけど、まあ、高い。フロントでカード決済したら2人合わせて12万ぐらいだった。きゃいん。

ホテルの不満を言うと、部屋に冷蔵庫がない。ぶっちゃけそれさえあればあとはいいです。

そのあと、近くのスーパーに夜ご飯を買いに行った。海外って惣菜コーナーとかがないイメージだったんだけど、普通にあった。とりあえず夜ご飯の弁当と朝ご飯のパンを買った。あとお水。海外で飲むなら、水、オレンジジュース、コカコーラ。この3つです。それ以外はギャンブルだと思った方がいいです。やたらと店員に「How may I help you」って話しかけられた。そんなにヘルプが必要そうに見えたんだろうか。

ホテルに戻って、ベッドにひっくり返ったら、もうだめになった。なにもできなくなった。ちょっと意識を飛ばしたら19時になったので、さっき買ってきたcrispy chicken mealを食べて、そのまま寝た。明日はなにも予定がない。なにをしてもいいのだ。しかも、ツアーのように、だれに気を遣う必要もない。今までで一番ストレスを感じない状態で、眠りに落ちていった。

ほぼ移動だったので、あんまり面白い文章はなかったね。まぁ、昔と違って社会人フィルターがかかっちゃったから、以前ほどネジが外れた面白い文章は登場しないと思うよ。ええ。しかし、ホテルの部屋に冷蔵庫がないのはマジでなんとかしてほしいと思う。外に共用の冷蔵庫はあって、たぶんあれは勝手に使っていいと思うんだけど、ちょっと怖いじゃないですか?