カナダ旅行記 day 6

科学館とスイーツと私

結局これを書くのが10月7日になってしまった。たぶんそれなりには覚えていると思うので、頑張って書いていこう。

今日は、バンクーバーで過ごす最後の日である。なので、拠点で11時までグースカ寝てゆっくりしているわけにもいかない。なんせ、チェックアウトしないといけないからね。

でも、正直、このでかいスーツケースを運びながら今日1日行動するのは、なかなかに骨が折れる。よーく見てみたら、チェックアウトは10時までだが、15時までならホテルのほうに荷物を預けていいらしい。 ということで、8時半から10時がチェックアウトの時間だというので、8時半ちょい過ぎにフロントに行ってみた。

だれもいない!!!!!本当に、だれも、いない!!!!!!!さすが海外!!!!!!!!我々のほかにも、何人かの人がチェックアウトしようと思ってフロントのところに来ていたんだけど、「おらんやんけ、8時半だけど、おらんやんけ、なんでおらんねん」みたいな顔をしながら勝手に鍵をそこらへんにある返却ボックスに入れてさっさとチェックアウトしていった。

まぁ、チェックアウトするだけなら我々もそこにある返却ボックスに鍵を入れたら勝手に出て行っていいと思うんだけど、なんせ我々は(というか、我は)104リットルも入るこのでかいスーツケースを少しでもどこかに置いた状態で行動したいのだ!!!でもいっさらだれもおらんやんけどないしろっちゅうねんあーんと15分ぐらい待ちましたがだれも出てくる気配がないし helloooooo!? って言ってもだれも出てこないからあきらめてうんとこどっこいなんて言いながらホテルの入り口の急な階段を下っていきましたとさ。

で、今日はバンクーバーにある Science World という巨大科学館に行きます。というのが、その日の朝になんとなーく決定した。

電車で、その名の通りの Science World 駅に移動し、入り口を出るともうそこは Science Worldである。入り口には、巨大建築物の上から鉄球を落としてチャラリーンとか言いながら転がっていくいわゆるピタゴラスイッチ的なやつがデデーンと立っている。

ここは、いわゆる科学館である。日本でいうと、日本科学未来館みたいなのが近いと思う。ざーっと回っても1日過ごすことができるぐらいの規模がある。ちゃんと1つずつ見ようと思ったら、たぶん何日か滞在しても飽きないと思う。

小さな子供や体が不自由な人など、一般の開園時間からちょっと外れて見たい人のために、開園時間10時よりも前、9時から優先入場することができるらしいとgoogle先生は言ってた。なので、遠慮なく受付のところに歩いて行って、がらがらーとドアを開け放ったら、めっちゃ眠そうな髪がボサボサのお兄ちゃんが出てきて、まだ開園時間じゃないと言われた。「いやあでもなんかホームページに書いてあったじゃないですか、我々みたいな人は9時からだったら入場できるみたいなことがなんやらかんやら」って説明したら、それは9時半からだと言われた。ほんまかいな。まあ俺はその記述を実際に見たわけじゃないので、Cくんがなんか見間違えたのかもしれなくもない。

9時半まで15分ぐらい時間があったので、ピタゴラスイッチの動画を撮ったりして過ごした。

9時半に名って、受付にやってきた。 “Do you need an aid?” みたいなことを言われて、なんかそんなサービスがあるのか、一緒に回って解説でもしてくれるのかと思った。 “Aid is free” とか言っているから、ほうほう、良心的だなあ、無料サービスでアシスタントを付けてくれるのかあ、とか思っていた。「いや、俺は今日は友達ときてるから大丈夫」みたいなことをいったら、障害者料金じゃなくて大人2人分の料金を請求された。しばらく不思議そうな顔をしていたんだけど、どうやら aid というのは「付き添いの人は一人分入場無料になるけどどうする?」って聞かれていたんだということにようやく思い至った。スタッフーが付き添い担ってくれるってことじゃないのか。これ、俺の英語力の問題?ということで、やっぱaidいるいるいりまくりwwwということにして一人分の料金で入ることができた。

最初のフロアには、期間限定コーナーがあり、今はなんか科学に立ち向かったとある女性の特集コーナーになっているっぽかった。ちょっと申し訳ないのだが、Cくんが頑張って英語を読んでくれるんだけど、所々の重用単語が読めていないのでなんだかよくわからず、とりあえずまだ女性科学者が少ない中20世紀初頭だったか半ばだったかにめっちゃ頑張った、偉大であるみたいなことがいっぱい書いてあった。

次のコーナーには、ありとあらゆる頭の体操ゲームが置いてあった。知恵の輪、パズル、ナンプレ、板を傾けてビー玉を所定の位置に誘導するボードゲーム、けん玉的なもの、とかとかとかとか。なんかもういっぱいありすぎて途中から飛ばしていた。

10時20分から、中央ステージで本日1回目のパブリックショーがあった。インドなまりっぽいおじちゃんが「科学はケミカルのミステリーだからケミストリーというのだ、どうだ、おもしろいだろ?」とかいいながら、いろんな薬品を混ぜて水を蒸発させたり煙を出したり炎色反応を起こしたりする実験をして子供たちをキャーキャー言わせていた。薬品を混ぜて反応を起こす前に「カウントダウンよろしく」とかいうと、子供たちは乗りがいいので、めっちゃハイテンションでカウントをしてくれていた。おじさんs(俺ら)はもうだめだった。

その次のエリアは、これも特集コーナーで、音と光のエリアになっていた。どうやらゲーム系らしく、ゲーム開発の内部で使われるキャラエディタ、フィールドエディタ、フィールドエフェクト(天候とか)のエディタがちょっと触れて、設定を変更するとそのコードが画面に出るみたいな展示品があったwり、なんかの謎技術で部屋中に映像を映し出して、いかにもファンタジー世界を冒険しているような気分になれる部屋があったりした。ちなみに、俺にとってはただのだだっ広いやたら音が鳴っている普通の部屋だった!

その次は、なんかもういろんな展示品がそこら中に立ち並んでいた。

一番面白かったのは、人間の錯覚を体感しようという展示の1つだった。この手の体験の多くは、目の錯覚を使っているので、私にはよくわからない。が、ここには温度を感じる感覚を逆手に取ったものがあった。立て幅5ミリ、よこはば10センチぐらいの鉄板が敷き詰められている。それが横3列になっている。一番左の列は全部の板に人肌程度の熱が加えられている。真ん中の列は冷やされている。一番右の列は、熱が加えられている板と冷やされている板が交互に並んでいる。これに手首を乗せると、一番右の列に乗せたときが一番熱く感じる、というもの。人間の触覚は解像度が低いので、極端な2つの感覚を同時に与えられるとバグるらしい。

ほかにも、

  • 空気砲を操作してボールを水に向かってうまく落とすやつ
  • ひもを使って椅子に座った自分の体重を持ち上げるやつ、なんか山梨の科学館にもあったな
  • 体重計に乗ると体重が測定されて同じぐらいの体重の動物が表示されるやつ
  • 絶妙に湾曲したウレタンブロックを使って、3人以上で協力してアーチを完成させるやつ
  • 特定の周波数帯の難聴を体感できるやつ
  • 生体電気を使ってビヨンビヨン音を出すやつ
  • カメラで指の通過を観測して演奏する楽器

とかとかとかとかまあまあいろんなものが所狭しと並べられていた。たぶん半分も書いてない。

と、ここまできたところで、ちょっと休憩。夕方に食べたいものがあるので、ちょっと控えめにバーガー1個なんかを食べておいた。 午後、残りのエリアをかるーく回った。主に残っていたのは生物エリアで、輪切りの人体模型とか、生殖関係を楽しく学べるゲームとかがあった。ちなみに、どうやって楽しく学べるかというと、精子を操作して泳いでいってゴールまでたどり着いたらクリア、途中にあるいろんな障害物に阻まれるとゲームオーバーになって最初に戻されるというゲームがあったりした。

ここで面白かったのは2つある。

1つめは、そこらへんに散らばっている骨を人体模型の外周部分に正確にはめていくゲーム。これはご想像の通りぱずるなんだけど、なんと30秒以内に全部の骨をはめ終わらないと、人体模型が爆発してはめていた骨が全部そこら中に吹き飛ぶという仕掛けがされていた。即発の骸骨。

2つめは、実際に脈を計測して、それに合わせてバスドラムを叩いてくれるマシーン。しかも、2個セットになっているので、友達や恋人と心拍数を比べることができる。恋人と一緒に言った人は、ここでどきどきむねきゅんな会話ができるかもしれない。片思いの相手と一緒に行ったら、心拍数がやたら早いことを相手に悟られて、そこから驚きの急展開、止まっていた2人だけの時計が動き出すかもしれない。んなわけあるか。

そうこうしているうちに、15字ぐらいになってきた。このあと、私はあと1個だけバンクーバーでやり残したことがあって、そこに行きたいとお願いしていた。ということで、Science Worldを離れて、グランビル・streetに戻ってきた。

やりたかったこと、というか、食べたかったもの。それはずばり、スイーツである!

Organic Tree Coffee というカフェがある。これはバンクーバーに何店舗か転回しているカフェで、チーズケーキ専門の店である。後輩からここを進められていて、「私はここに行けなかったので頼む」とバトンを渡されたところ。まあ実際私はチーズケーキ好きなので、教えてもらえて願ったり叶ったりなんですが!

ということで、ここも抜かりなくチェックしておく。チーズケーキが8種類ぐらいある。一番小さいサイズにしても結構ボリューミー。チーズケーキ以外の食事もしっかり用意されている。店名にコーヒーと書いてあるけれども、しっかり紅茶系もある。チーズケーキはもちろん、紅茶も美味しい。素晴らしい店であった。ここには、カップルがめっちゃいた。べつに気にしてないけど。日本人の女の子3人ぐらいに囲まれて日本語を教えてもらっている男子大学生っぽい人がいた。べべべつにぜんぜん気にしてないけど。

カフェでほどよく時間を潰した後、いよいよバンクーバーを旅立つときがやってきた。気候も穏やかで、食事も美味しく、交通の便もよい。今まで何カ所か海外に行ったことがあるが、そのなかで一番いいところだったし、過ごしやすかった。

そんなバンクーバーの地に別れを告げて、我々は。我々は。アラスカとの境目、ホワイトホースに向けて大空へ飛び立った!俺たちの旅は、まだ終わらない!