Qrio lock を設定してみた

更新履歴

2021/08/14: 電池の情報が間違ってたので修正。 Qrio スマートロックアプリの情報を追記。パスワードポリシーの文句について追記。 Qrio Key にちょっと追記。

実家を実験台にして Qrio Lock を設定したときの記録

コロナがやばそうな間、実家に帰ってるのですが、仕事するほかには、暇です。なので、ちょっと遊ぶことにしました。

機種名: Qrio Lock スマートロック Q-SL2

こいつは、スマホでぽちっとやると鍵を開けたりしてくれるらしいです。まえから知ってたのですが、なんかセットアップがめんどくさそうだったのと、その割には本当にあって嬉しいかどうかようわからんなと思って、ずっと眺めるだけにしていました。ただまぁ、実家にいるからセットアップ手順とかは読んでもらえるし、この機械に遊ぶかと思って用意しました。

ただ、結局使えなくて20000円無駄にするのはいやなので、 Rentioというところでレンタル して、家族の反応を観察することにしました。反応が良さそうならそのまま買い取ればよし、ぬーんって感じだったら返せばいいというわけです。初期費用は2000円也。

仕組み

Qrio Lock は、ドアの内側に設置します。人間が内側から鍵を開けるとき、サムターン(回すやつ)を指でつまんで回して開けると思うんですが、それを代わりにやってくれることによって、鍵を解錠/施錠します。

本体は、鍵にかぶせるようにして設置する感じになります。で、本体の上部は指でつまめるようになっているので、普通に今までのように手で鍵を開けることもできます。このことからも分かるように、人の力で回すことを阻害しない設計なので、外から従来のように鍵で開けても普通に開けることができます。今までの方法を一つも殺さずに、単純にアップグレードできるというわけですね。

多くの種類の鍵に対応できますが、設置部分にちょっと余分なスペースが必要なので、サムターンがドアノブの中に埋まっているタイプの鍵には対応できないそうです。他にも寸法が合わなければいけないので、 公式サイト を見て確認するといいでしょう。

開封の儀

箱を空けると、本体と、あとなんか色々入っています。

  • 本体: 触ったら分かります。なんかそれっぽいやつです。箱の側面から蓋を外すと、電池が入ります。CR123Aという電池(いわゆるカメラ用電池というやつです)を両サイドに2本ずつ入れられるようになっていて、かたっぽは予備電源として使われるらしいです。
  • サムターンホルダー: 3しゅるいの大きさがあります。円形で、溝が入っているやつです。この溝のところにサムターンを噛ませます。
  • 高さ調整の台: 鍵との高さが合わないときに調整するやつです。ネジで留めて本体とくっつけるらしいです。使ってないのでよく分かりません。
  • CR123A: 電池です。
  • ネジたち: 高さ調整の台を固定するネジです。まあ穴に入れてぐるぐる回せばいいんでしょう。
  • 開閉センサー: ドアの開閉を検出するセンサーです。ドアの枠に設置します。
  • 両面テープ: 本体と、開閉センサーを固定するための両面テープです。

あとはかみっぺらです。全盲であるところの私には無用の長物です。とりあえず無視しておきましょうw

本体をドアに取り付ける

まず、サムターンホルダーを出して、家のサムターンとのかみ合わせが合致するものを1個選びます。できるだけ隙間がないものを選ぶといいらしいです。

選んだら、サムターンホルダーを本体にセットします。

鍵にかぶせてみます。高さが合わなかったら、台を使って調整します。

両面テープを使って、本体をドアに貼り付けます。

開閉センサーを設置する

本体を設置した場所の向かい側ぐらいのドア枠に、両面テープで貼り付けます。たぶん、長いほうを縦向きにすればいいんだと思います。

アプリを落とす

app store だと、ややこしいことに、アプリが 2 つあります。 “Qrio Lock” というやつと、 “Qrio スマートロック” というやつです。どうやら、スマートロックのほうは、旧機種 (Q-SL1) のためのアプリらしいので、新しいほうを使う場合は関係ないそうです。ということで、 “Qrio Lock” を落とします。

設定するが、 voiceover では難あり

最初に言っておくと、アプリの完成度がかなり微妙です。 voiceover での操作性があまりよくないというのもあるんですが、それ以前に、普通にわかりにくいし、 UX がよくないです。

普通にアカウントを登録していくんですが、「利用規約に同意します」のチェックボックスが、 voiceover だと押せません。やってもらうか、気合いで頑張ってね。

あと、メールアドレスを入力するところが、 web でいうところの type=”email” 相当になっていないので、アットマークが出ないし、英語の自動補完が利いちゃいます。うざいです。

さらに、まあこれはこのサービスに限った話じゃないんですが、パスワードに大文字小文字数字を全部入れろ見たいな制限を課すのはやめたほうがいいと思います。最低文字数で縛るべきというのが俺のスタンスです。でもこれは結構開発者側に偏った意見なので、常識的に安全なパスワードを設定しない人がいることを考えると、やむを得ないという部分も分かります。

で、この後、メール認証の画面になります。ここもまあ微妙です。

まず、さっきの画面で入力補完が利いてしまってたせいで、メールアドレスが違うのになっちゃってました。それに気がついたので、戻りたかったんですが、メールアドレスを修正できません。アプリを終了させて再起動すると最初に戻ります。

その後、メール認証で URL を開くんですが、 custom URL scheme を登録してくれればいいのに、「アプリに戻って操作を続けてください」とか言ってきます。普通にアプリに飛べよ。

登録が完了したら、あとは指示に従って設定していくだけです。鍵が開いてる状態の位置と、閉まってる状態の位置を覚えさせたりします。たぶん読むと思います。このへん父親がノリノリでやっちゃったせいで、 voiceover で確認できませんでした。

最後に解錠/施錠テストまで成功すれば完了です。

操作方法

読まないボタンがいくつかあるんですが、まあ気にしなくていいです。

「開いています」とか「閉まっています」とかいう場所を押せば、鍵の開け閉めができます。ハンズフリーなどを設定しておけば、出かけて帰ってきたら勝手に解錠してくれます。オートロックっていうのは、ドアを閉めると勝手に施錠してくれる機能なんですが、物理キーもスマホも持ってない状態で出てしまうと閉め出されちゃうので、個人的にはちょっと怖いです。

オプションパーツ

とりあえず全部借りてみたんですが(だから実際は2000円じゃなくて3500円ぐらいかかってる)、家族の声とともに紹介します。

  • Qrio Hub: 家にいないときでも、インターネット経由で鍵を操作したりモニターしたりできます。個人的には、あまりユースケースが思いつきません。脆弱性のほうが大きい気がする。家族は、たぶん意味が分かってない。
  • Qrio Key: Qrio Lock を解錠できる小型のキーホルダー型の端末。車の鍵みたいなやつ。ボタンを押して開け閉めできる。「鍵を持たずにってのが売りなのに、結局これを持つんだったら一緒じゃねーか、なーに考えてんだ」 by father。それはそう。スマホを持ってない子供とかに持たせるという使い方が想定されてるらしいけど、普通の合鍵を作ったほうが安い気がするし、電池切れで開かない危険もある。車椅子の人で鍵に届かないとか、手が不自由で鍵を刺して回せない場合はとっても便利かも。あと、落としたときに無効化できるらしいので、紛失したときの安全性は物理キーに勝る。

総評

まぁ、面白かったよ。

ハンズフリーは、うまく動くならいいんじゃないかな。

アプリのデザインは微妙すぎる。

実家に欠かせない存在となるか、いらねえと言われて送り返すことになるか。楽しみである。